老子(ろうし)は、中国春秋時代に活躍した思想家・哲学者であり、『道徳経』(『老子』とも呼ばれる)を著したことで知られています。
『道徳経』は、81章から成る哲学書で、老子の思想をまとめたものです。その中で、老子は、人間社会におけるさまざまな問題に対し、「道」を導き出すことで解決することを提唱しています。
「道」とは、自然界において起こっている法則や規則を指す言葉であり、老子は、この「道」に従うことが人間の幸福や成長につながると考えていました。具体的には、老子は、自然界のように自己流に生きることが大切であり、また、自分自身を知り、自己の欲求を抑制することが重要であると主張しています。
また、老子は、支配者や統治者に対しても独自の考え方を持っていました。彼は、「道」を尊重することで、社会全体が平和で調和のとれた状態になると考え、支配者は人々を自由にさせ、自然に任せることが重要だと主張しています。
老子の思想は、後に中国哲学や道家思想、また、日本の禅宗思想などに影響を与えたとされています。
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