「設問を読んでいて知らない言葉が出てくると、止まる・読み飛ばしてしまう…」
「問題の選択肢に知らない語彙があると、無意識に回答の候補から外しているかも」
そんな経験、ありませんか?
高校受験で失点する大きな原因のひとつが 語彙不足。
なぜなら、そもそもの基礎である語彙力が不足しているのに、文章が正しく読めているわけがないからです。
ここでいう”文章を読む”とは、「その文章が伝えようとしている内容(筆者の言いたいこと)を、正しく読み解き、理解すること」。
逆に言えば、語彙力を鍛えれば読解力が上がり、得点アップにつながります。
語彙は国語だけでなく、全科目の理解を支える土台ですから、合否に直結する大切な要素です
ここでは、高校受験生のみなさんに向けて、効率的に語彙力を伸ばす方法を紹介します。
日本語の間違った使い方(誤用)をする原因は?
昨今、誤用される日本語が増えましたね。その背景には、スマホとSNSの普及が関係しているように思うのです。
スマホが普及する前は、ネットでコミュニケーションをとるにはパソコンで掲示板を使うのが主流でした。
その掲示板ではある程度の長文が多かったのに対し、スマホが普及してからのSNSでは「短文文化」に変わりました。
インターネット上での会話を、より”リアルタイムでテンポの速いコミュニケーション”にするために、
「短くても意味が伝わる表現」がよく使われます。
各SNSのダイレクトメッセージ(DM)やLINEの吹き出し形式のチャットがその例です。
また、読み手が大量の情報に触れるようになったことで、「一瞬で意味が分かる表現」が好まれるようになりました。
Xの140字の文字数制限やインスタグラムのハッシュタグ機能でも、長文よりも目に留まりやすい短文が好まれ、「ニュアンス優先・正確さ軽視」を促進する原因の一つになっています。
若者を中心とするSNSの世界で、日本語のスタイルが変わりつつあるのでしょうか。
そのほかには、下記のようなことも日本語の誤用が増えた原因と言えます。
・口語と文章の境界が曖昧になった
日本語は話し言葉と書き言葉に差があり、口語的な使い方がそのまま文章化すると「誤用」とされやすい。
かつては話し言葉と書き言葉がはっきり分かれていたが、現代ではメールやSNSで口語的な文章がそのまま書き言葉として広がりやすくなっている。
・正しい使い方を確認する機会の減少
辞書や本で調べるより、感覚的に「なんとなく聞いたことのある言葉」を使う人が増え、誤用がそのまま定着しやすくなる。
・誤用でも意味が通じる(本来の意味と現代の直感のズレ)
「敷居が高い(=行きにくい)」や「役不足(=力不足)」と誤用されるように、感覚的に理解しやすい“誤り”のほうが広まりやすい。また、本来の意味と逆でも文脈で理解できるため、訂正されにくい傾向がある。
英語にも誤用や新しい用法(例:”literally” が「本当に」から「強調語」に変化)がありますが、英語は語順や文法が比較的単純で敬語の体系も薄いので、日本語ほど「正しい使い方」が複雑ではないのです。
日本語が持つ複雑な性質ゆえに誤用が生まれやすく、そしてSNSはそれが広まりやすい土壌を持っていると言えるでしょう。
完璧な堅苦しい日本語でなくても、誤解なく伝わる明確な日本語を使うクセを普段からつけておくとよいでしょう。
意味を間違えやすい日本語11選!正しく覚えているかチェックしよう。
Q1
A. 彼は気が置けない相手だから、油断してはいけない。
B. 彼は気が置けない相手だから、安心して付き合える。
✅ 正解:B
📘 解説:「気が置けない」=遠慮しなくてよい、気楽に付き合える。Aは誤用。
Q2
A. その場しのぎの姑息な手段では、問題は解決できない。
B. 卑怯な姑息な手段では、信頼を失う。
✅ 正解: A
📘 解説:「姑息」=本来は「一時しのぎ」。Bのように「卑怯」という意味ではない。
Q3
A. 議論も煮詰まってきたので、結論を出そう。
B. 議論も煮詰まってきたので、先に進めなくなった。
✅ 正解: A
📘 解説:「煮詰まる」=議論や考えが出尽くして結論に近づくこと。Bのように「行き詰まる」は誤用。
Q4
A. このレストランは高級で敷居が高いから入りにくい。
B. 恩師に不義理をしてしまい、敷居が高くて訪ねに行けない。
✅ 正解: B
📘 解説:「敷居が高い」=迷惑をかけたり不義理をして、会いにくい。Aは誤用。
Q5
A. 彼の発言に失笑し、思わずクスクス笑ってしまった。
B. 彼の発言に失笑し、あきれて笑えなかった。
✅ 正解: A
📘 解説:「失笑」=思わず吹き出してしまうこと。Bの「あきれて笑えない」は誤用。
Q6
A. 彼にとってこの仕事は役不足で、実力を生かしきれない。
B. 彼にとってこの仕事は役不足で、荷が重すぎる。
✅正解: A
📘 解説:「役不足」=役目が軽すぎて実力を発揮できない。Bの「荷が重い」は逆の意味で誤用。
Q7
A. 彼は困っている人を助けたが、情けは人のためならずで、その人のためにならなかった。
B. 彼は困っている人を助けたが、情けは人のためならずで、いずれ自分に良いことが返ってきた。
✅ 正解; B
📘 解説:「情けは人のためならず」=人に親切にすると巡り巡って自分に返ってくる。Aは真逆の意味。
Q8
A. 彼は会議で敷石を投げるように質問して、相手を困らせた。
B. 彼は会議で敷石を投げるように質問して、丁寧に意見を伝えた。
✅ 正解: A
📘 解説:「敷石を投げるように質問する」=相手を困らせるための質問。Bの「丁寧に」は誤用。
Q9
A. 彼の行動は破天荒で、今まで誰も成功させなかったことをやり遂げた。
B. 彼の行動は破天荒で、ただ乱暴でめちゃくちゃだった。
✅ 正解: A
📘 解説:「破天荒」=今まで誰も成し得なかったことをする。Bの「乱暴」は誤用。
Q10
A. 試合では負けたが、一矢を報いて相手に得点を許さなかった。
B. 試合では負けたが、一矢を報いて一度は反撃した。
✅正解;B
📘 解説:「一矢を報いる」=完全勝利ではなく、少しでも反撃すること。Aは意味が変。
Q11
A. その演説は人々の琴線に触れて、多くの人を感動させた。
B. その演説は人々の琴線に触れて、多くの人を怒らせた。
✅正解: A
📘 解説:「琴線に触れる」=感動・共鳴を呼び起こす。Bの「怒らせる」は誤用(「逆鱗に触れる」と混同しやすい)。
全部正解できましたか?
語彙を伸ばす!3つの勉強法
- (1) 知らない言葉に出会ったら必ず調べる
教科書や問題集で知らない言葉を見つけたら、その場で辞書アプリや国語辞典で調べましょう。
- (2) 語彙問題集を活用する
市販の「語彙・語句問題集」を毎日コツコツやるのもおすすめ。1日5分でも積み重ねれば大きな力になります。
ここで大事なのは、何度でも反復すること。覚えた後でも時間を置いたら再度同じ問題を解いてみてください。
- (3) 語彙ノート(単語帳)をつくる
間違えた単語は単語帳を作成して、繰り返し暗記しましょう。
「言葉」「意味」「使い方の例文」を書くと記憶に残りやすいです。自分の言葉で例文を作ると、定着度がぐっと高まります。
単語帳をつくるのは大変・・もっと手軽に暗記したい!そんな方は
「反復する」勉強法ですが、当塾では単語集の「ゴロゴ」を公式採用し、それをプリント化したものを独自に作成しています。
入塾した生徒さんは自由にいつでも使えるよう、自習室に種類豊富に取り揃えているので、自習がうまくできない、集中できないなんてお悩みを持っていたら、是非当塾にお問合せください!
最後に
言葉の意味を正しく覚えていないと、もちろん文章を正しく読むことはできません。
普段の会話では、言葉の正確さを重視することはさして重要ではないのでしょう。日本語の複雑さを敬遠して、より手軽に便利に短く伝えようとしてきた結果、SNSは発展してきたのだと思います。
しかし、受験では違います。
当然ながら正しい日本語の理解力・表現力が直接問われます。
読解問題では、初見の文章題に対し、時間内にいち早くかつ正確に文章の内容を読み取ることが必要です。小論文では文法的に正しくかつ自分の言いたいことを正確に伝えるための文章を書くことが必須。面接では不自然な表現は評価に影響することがあるため、こちらもやはり正しい日本語を使うことが必要です。
この土台となるのが今日のテーマである、語彙力です。
語彙力をつけるためには、暗記をひたすら、何度でもやることが重要です。
そしてそれこそが、得点UPにつながる道筋です。
日本国語塾(松橋国語塾)について
松橋国語塾では、国語専門塾として日本TOPレベルの指導ができるよう、日々努力しています。
国語でお手伝いができることがございましたら以下のお問合せフォームにご連絡いただけると嬉しいです。
今後も役に立てるような記事を書きますね!
それではまた!



