はじめに:国語力は「生きる力」そのもの
「国語力を上げる方法は?」という質問は、塾や学校だけでなく、社会人からもよく聞かれます。
それほど、国語という教科は“すべての学びの土台”であり、“人間としての思考の基盤”だからです。
数学の文章題、理科の実験問題、英語の読解。どの教科にも共通して必要なのは、「読んで理解する力」です。
つまり、**国語力とは“教科横断的な武器”**なのです。
本記事では、松橋国語塾の実践と経験をもとに、誰でも実践できる「国語力を上げる具体的な方法」を体系的に紹介します。
第1章 国語力とは何か――3つの要素に分けて考える
「国語力を上げたい」と言っても、まず“何を上げるのか”を明確にしなければなりません。
国語力は、大きく分けると次の3つに分類できます。
- 語彙力(言葉の理解)
→ 言葉を知り、文脈で使える力。 - 読解力(意味の理解)
→ 文章を正確に読み、筆者の意図を捉える力。 - 表現力(思考の言語化)
→ 自分の考えを論理的に伝える力。
これら3つは、どれか1つだけを鍛えても不十分です。
語彙を知らなければ文が読めず、読めなければ書けません。
つまり、**「読む」「考える」「書く」**の3つを行き来しながら伸びていくのが国語力なのです。
第2章 語彙力を上げる方法――「覚える」より「使う」
① 意味を丸暗記しない
「語彙力を上げる」と聞くと、単語帳を作って暗記するイメージがあります。
しかし、国語における語彙は“使われ方”を理解してこそ力になります。
例えば「主張」と「提案」は似ていますが、文脈によって使い方が全く違います。
👉 語彙を覚えるときは、例文とセットで。
たとえば、
- 「彼の主張には一理ある」
- 「彼の提案は実現可能だ」
このように、「文脈+意味」で記憶するのが国語的な覚え方です。
② 日常会話・SNSで使ってみる
覚えた言葉を“日常で使う”と記憶が定着します。
友人との会話やSNS投稿に、少しだけ新しい言葉を混ぜてみる。
たとえば「それは確かに矛盾してるね」と言えるようになるだけで、思考の幅が広がります。
③ 読書で“語彙の質”を上げる
本を読むときは、知らない言葉を調べるよりも、前後の文脈から意味を推測する練習をしましょう。
国語試験で問われるのは、「語句の意味を辞書的に知っているか」ではなく、「文脈の中で使えるか」です。
第3章 読解力を上げる方法――“構造読み”を習慣にする
① 「接続詞」と「指示語」を意識して読む
文章の意味をつかむには、文と文の“つながり”を読むことが大切です。特に注意すべきは次の二つ。
- 接続詞:「しかし」「つまり」「なぜなら」「したがって」など
- 指示語:「それ」「この」「そのような」など
接続詞で“論理の方向”を、指示語で“内容のつながり”を追えば、文章全体の骨格が見えてきます。
② 「要点を一文でまとめる」練習
段落ごとに、「この段落で一番言いたいことは何か」を一文でまとめてみましょう。
これを繰り返すことで、文章の中心を見抜く「要約力」が鍛えられます。
読解力とは、結局のところ**「大事なことを見抜く力」**なのです。
第4章 表現力を上げる方法――書くことで考える
① 書くことは「考えること」
人は、書くことで初めて自分の考えを整理できます。
「なんとなく思っている」だけでは論理的思考にはなりません。
小論文や読書感想文を書くこと自体が、最高の国語力トレーニングです。
② 「意見→理由→具体例」の型を身につける
文章力の基本は、「意見(主張)」「理由(根拠)」「具体例(説明)」の三段構成。
たとえば――
私は読書をすべきだと思う。
なぜなら、他人の考えを理解する力がつくからだ。
実際、友人との議論でも本の内容を引用することで、説得力が増した。
このように、論理の順番を守って書くことが国語力アップにつながります。
③ 誰かに読んでもらう
自分の書いた文章を第三者に読んでもらうことで、思考の偏りに気づけます。
家族・先生・友人、あるいはSNSでの投稿でも構いません。
「伝わったかどうか」を確認することが、表現力を磨く最大の練習です。
③ 小説文では「心の変化」を読む
小説では、登場人物の感情変化を追うのがカギです。
「最初はどう感じていたか」「どんな出来事で変化したか」を丁寧にたどると、問題文の選択肢にも迷いません。
第5章 国語力を上げる習慣――毎日の中に“ことば”を置く
① 毎日10分でいいから「読む」
新聞の社説、Webコラム、評論文、文学作品――何でも構いません。
重要なのは“読むジャンルを固定しない”こと。
多様な文章に触れることで、語彙・構文・思考の柔軟性が生まれます。
② 読んだら「一文でまとめる」
「今日読んだ内容を一文で言うなら?」
この問いを自分に投げかけるだけで、理解の質が変わります。
スマホのメモに書き残すだけでも、立派な国語トレーニングです。
③ 「ことば日記」をつける
印象に残った言葉や表現を一冊のノートにまとめましょう。
たとえば、
「無知の知」―ソクラテス
→ 自分の無知を知ることが、学びの第一歩。
こうした積み重ねが、あなたの“思考辞書”になります。
第6章 子どもに国語力をつけるには――親の声かけがカギ
子どもの国語力を上げるには、「家庭の中での言葉の使い方」が非常に重要です。
次の3つの習慣を意識するだけで、子どもの読解力は見違えるように伸びます。
- 「なぜ?」を一緒に考える
→ 答えをすぐ教えず、「どう思う?」と問いかける。 - 感想ではなく“理由”を聞く
→ 「面白かった」ではなく、「どこが面白かったの?」と掘り下げる。 - 本を“共読”する
→ 同じ本を読んで、親子で感想を話し合うと、思考が深まります。
国語力とは、実は“会話の積み重ね”の中で育まれるものなのです。
さいごに――国語力を上げる方法は「地味」だが最強
国語力を上げるための近道はありません。
派手なテクニックよりも、日々の「読む・考える・書く」の積み重ねこそが、本物の力になります。
松橋国語塾では、こうした地道な積み重ねを“最短ルート”に変えるための教材とカリキュラムを整えています。
誰もが「自分の言葉で考え、伝える力」を持てるように。
国語を“苦手科目”ではなく、“人生を豊かにする教科”に変えていきましょう。
日本国語塾(松橋国語塾)について
松橋国語塾では、国語専門塾として日本TOPレベルの指導ができるよう、日々努力しています。
国語でお手伝いができることがございましたら以下のお問合せフォームにご連絡いただけると嬉しいです。
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