「筆者の主張がわからない」
「どこが大事かわからない」
——そんな悩みの根本原因は、実は“対立”を見抜けていないことにあります。
国語はセンスではなく、構造を読み解く再現性のある科目です。
対立構図とは何か?
「対立構図」とは、筆者が自分の主張を立てるために設定する“敵と味方の構造”のことです。
たとえば次のような二項対立。
- 感情 vs 理性
- 個人 vs 社会
- 伝統 vs 近代
- 科学的思考 vs 経験的思考
- 自然 vs 人間
現代文の筆者は、必ずどちらか一方の立場に立ち、もう一方を批判します。
この“どちらを良しとしているか”をつかむことが、読解の第一歩です。
対立が見えれば、主張が見える
筆者の主張は「AではなくBである」という形で現れます。
つまり、Bが筆者の主張です。
たとえば、
「現代社会は効率化を重視するあまり、人間らしさを失っている。」
この一文の中では、
- A=効率化社会
- B=人間らしさの回復
という対立が存在します。
生徒はしばしば「人間らしさが大事」という部分だけを抜き出して満足してしまいます。
しかし、筆者がどのような“相手”と対立してその結論に至ったかを読まなければ、真の理解にはなりません。
対立構図を探す3つのサイン
では、どうやって“対立”を見つけるのか?
① 接続詞を見る
「しかし」「ところが」「一方で」「対して」などの言葉は、筆者が対立を提示するサインです。
このあとに書かれる内容が“筆者の立場”であることが多いのです。
② 評価語に注目する
「~すぎる」「~に偏っている」「~こそ重要だ」など、感情や評価を示す言葉は筆者の立場を表します。
評価語が現れたときは、文脈上の“敵”を想定しましょう。
③ 比喩や具体例の対比
例として、「昔の村社会では…しかし今の都市社会では…」という構成。
このような“比較構文”は典型的な対立構図です。
どちらを肯定しているかを見極めることで、主張が一瞬で見えます。
小論文・面接でも役立つ「対立構図思考」
この対立の読み取りは、読解だけでなく書く力・話す力にも直結します。
小論文の基本構成も実は「対立構図」です。
Aという考え方がある。
しかし私はBの立場をとる。
その理由は〜。
つまり、筆者と同じように「相手を設定して反論する力」が、論理の骨格になります。
面接での意見表明や討論でも、対立構図を明確にして話す生徒は非常に印象が強くなります。
対立構図がわかると、世界の見え方が変わる
国語の学習は、単に点数を上げるための技術ではありません。
対立を理解することは、「他人の考え方を正確に読む力」「自分の意見を持つ力」につながります。
現代社会は常に対立で動いています。
AIか人間か、効率か感情か、伝統か革新か。
その構図を読み解く眼を持てば、社会全体の“意味”が見えてくるのです。
国語力とは、文章の表面を読む力ではなく、「思考の構図を再現できる力」です。
筆者の主張を理解するとは、筆者が“何と戦っているか”を知ることです。
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